私の履歴書 My résumé
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第1回祖父と牛
くやしかった思い出 執達吏に引かれていった牛
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第2回父と母
士族出身、きびしい父 貧乏ながらやさしい母
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第3回生意気な生徒
いつも先生を肩透かし いたずら過ぎ、墓地に監禁
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第4回佐賀中を中退
荷車ひいて野菜売り 親類の世話になるよりまし
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第5回銀行に就職
走り使い、つらい毎日 二年後に上京し本店勤務
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第6回一つの生活信条
他人の世話にならぬ 共産主義にひかれて苦しむ
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第7回闘病
マラソンで抵抗療法 大学を中退して中国へ出発
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第8回北京・上海
ひたすらに本を読む 近所の医者の娘と結婚
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第9回留置場生活
銀行閉鎖で巻き添え 暑さのむし返しには参る
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第10回監房での教訓
無から将棋をつくる拷問で知った不屈の精神
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第11回保険外交官に
妻を里に、単身熊本へ つらくて、夜逃げも考慮
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第12回紙一重の差
ねばりにねばり成功 全国一の契約を集める
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第13回感光紙の外交
理研に乗り込み交渉 やっと九州の総代理店に
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第14回成績上がる
一人三役、商売に熱中 従業員優遇策も当たる
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第15回再び大陸へ渡る
満鉄へ必死に売り込む 競争相手の「不正」をついて
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第16回売り込み成功
はじめて二等寝台で帰国 本社から破格の待遇で迎え
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第17回本社の部長に
社員から「総スカン」 毎日、東京の町をぶらぶら
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第18回苦痛まぎらす酒
三ヵ月、毎日サロンへ だが温情示した大河内先生
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第19回『理研感光紙』発足
居眠りが商談まとめる 王子製紙から原紙買い入れ
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第20回運が向く
紙の統制で逆に伸びる 社内に「つけあがる市村」の声
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第21回辞表
大河内独裁主義に反対 畑製作所の工場工事で衝突
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第22回辞意ひるがえす
また三会社の社長に 理解してくれた大河内先生
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第23回終戦・方向転換
工業を見切り商業へ 銀座四丁目に敷地を選ぶ
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第24回適正価格
人気を呼び行列つづく 都に呼ばれ○公*厳守の方針に
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第25回『三愛』の経営
塩ざけうって大失敗 社員の大量整理を断行
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第26回BGむきに転換
おしゃれ専門で成功 明治神宮の窮状で相談受ける
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第27回明治記念館
突貫工事で完成する その月からりっぱに黒字
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第28回従業員は協力者
「市村産業団」が念願 三愛主義で貫くつもり