今月の市村清
Monthly
“今月の市村清”―2019年12月編―
市村の森
リコー三愛グループもONE TEAM
空前のラグビー旋風を巻き起こしたラグビーワールドカップ日本大会が終了して1か月程が経ちます。日本代表は準々決勝で敗れたものの初のベスト8進出という歴史的な快挙を成し遂げました。外国出身者も多く、さまざまな文化を持つ選手たちが強く結束した「ONE TEAM」になることで、体格で勝る強豪と互角以上に渡り合えることを世界に証明し、さらなる躍進の可能性を示したのでした。
さて今月、12月16日は市村清の命日です。卓越したビジネスセンスによって起業の神様とも言われた市村がこの世を去って51年になります。市村の携わる会社の数は亡くなる1968年(昭和43年)には21社でした。リコー三愛グループを構成していた21社の内訳は
①リコー、 ②三愛、 ③三愛石油、 ④リコー時計、 ⑤日本リース、 ⑥リコー計器、 ⑦日本コカ・コーラボトリング、
⑧西銀座デパート、 ⑨リコーマイクロ写真、 ⑩三愛運輸、 ⑪リコーカメラ販売、 ⑫リコー電子工業、 ⑬九州三愛観光、
⑭東北リコー、 ⑮三愛不動産、 ⑯寿リコー販売、 ⑰中央リコー販売、 ⑱リコー計算尺、 ⑲日本フライングサービス、
⑳草加リコー製造、㉑三愛フーズです。現在も存続している会社もあれば、統廃合などにより無くなってしまった会社もありますが、この半世紀の間にリコー三愛グループは創業の精神「三愛精神」を共有し、お互いに協力しあい切磋琢磨して41社・団体で構成するまでのグループに成長しました。さまざまな経営環境や経緯を経て市村の経営手腕によって発足したリコー三愛グループは、世間では珍しい異なる業種の企業で構成された企業集団です。これを種類の異なる木々が大木に成長して、さらに子の木、孫の木が次々に生まれる様をなぞり「市村の森」と表現したことがありました。いま時の言葉で表現すると「ONE TEAM」と言えると思います。
市村は生前、「事業の本質は世のため、人のために尽くすということにある」と述べています。また、「リコー三愛グループの社風として、ひと当てして儲けようという心は棄て去ること。経営とはわずかに儲かる利益を積み重ねて成り立っているものである。」と残しています。来る2020年、オリンピックイヤーが幕を開けます。リコー三愛グループは皆の気持ちを一つにして「ONE TEAM」となって、2020年を大きく飛躍する一年にしてまいりましょう。