第15回

グループの輸送業務を担う

三愛運輸

1960年代に入ると、高度経済成長期の波に乗って、リコー三愛グループ各社の業績が急速に進展し、製品や取扱商品の輸送量も急増していきました。

1963(昭和38)年4月、グループの輸送業務をより合理化して輸送経費の節減を図るとともに、迅速な配送による顧客サービスを徹底することを目的として、「運輸会社」設立の事業計画が設定され、認可に向けて準備が進められていきました。

1964(昭和39)年2月、正式に認可が下りて「三愛運輸株式会社」(代表取締役社長 市村清)を設立、4月6日より業務を開始しました。

開業当初は会員会社の製品・商品の輸送および梱包業務を担当していましたが、その後、その他の関連事業を対象とした受注総合輸送業務、倉庫業務、一般車両整備業務、その他関連付帯業務へと事業を拡大していきました。

中心となる輸送業務は、スタートまもなくから所有車両(25台)の稼働率99%という驚くべき数字を示し、業務量オーバーの状態が続いたため、期間を置かずに50台に増車、予想を超える目覚ましい発展ぶりでした。また、関係各社の車両や社員所有の車両の定期整備点検、三愛石油のオイルを使用したオイル交換やグリスアップなどのサービス向上に努め、こうした輸送部門以外でのグループ貢献も各社から高い評価を受けました。

1964(昭和39)年6月16日に発生した新潟地震の際には、いち早く救援隊を編成し、リコーの救援物資を満載して被災地に向けて同夜出発。現地では、リコー三愛グループの各支店、代理店、特約店の救援活動にも加わりました。まさしくグループ企業の機動力をフルに発揮したともいえる活躍に対して、現地の人たちからも多大な賞賛の声が寄せられたのでした。

(1989年、「リコーロジステック株式会社」、1995年、「リコーインターナショナルロジステック株式会社」、1997年、「リコーロジスティクス株式会社」に社名変更、2018年、SBSグループに参入して「SBSリコーロジスティクス株式会社」に社名変更)

今日のひとこと
〜市村清の訓え〜


今日のひとこと 〜市村清の訓え〜