三愛会会誌171号
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 1963年1月︑新ビルが完成︑名称は公募により﹁三愛ドリームセンター﹂︵三愛DC︶に決まりました︒  ﹁アイデアを生むには10の力でよい︒それを企画にまで高めるには20の力がいる︒しかし実現するためには100の力がなければならぬ﹂︵市村清︶  三愛DCの誕生は︑まさに100の力の結集だったと言えまし■う︒  1月13日午前0時︑市村が練りに練った■真夜中の披露宴■が始まりました︒真夜中の開店披露宴オープン時を振り返る 41階内部と東入口前のステージが明るくなり、フランキー堺さんのドラム演奏が始まる。 同時に、フランキーさんの乗ったゴンドラが昇り始めた。設計者の林氏が市村に提案した「光の天井」。 各階の天井に明かりがともると、ビル全体が光の塔のように輝いた。“ただいまより三愛ドリームセンターの開店式を執り行います” 『君が代』の厳粛な調べに続き、市村が点灯スイッチの置かれたテーブルの前に立つと、報道陣のカメラのフラッシュが瞬く。 市村が点灯スイッチを押した。灯火を持った女性「光の女王」のゴンドラも昇り始める。 ゴンドラが2階に達すると、女王が灯火を上に掲げ、それを合図に2階のフロアに明かりがともった。さらに、3階に上がると3階が明るくなる。次々と光の輪がともって…… TOPICS市村が寄贈した三愛DC前の「交番」  円筒形で屋根は淡朱色のステンレス製、前面は曲面強化硬質ガラス張りという超モダンな交番。  以前は木造のバラックだったが、「この場所を日本一美しい名所にする」という市村の計画の一部として、新しく設計建築され、開店式前日の1月12日夕刻、市村から警視庁に寄贈された。  寄贈式には、多くの報道陣と観衆が押し寄せた。

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