いちばる12郷土の青少年スポーツ振興のために 1963年、故郷佐賀県の青少年スポーツ振興のためにと、市村が私財を投じて寄贈した体育館。落成式に出席した市村は、館内を圧する拍手と歓声に迎えられて、「故郷に残し得る一番大きなものになったかもしれぬ」と目頭が熱くなるのでした。設計は、坂倉準三氏。 王冠のようにギザギザのある特徴的な外観をしているこの体育館は、2023年、DOCOMOMOJAPAN選定「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に認定されました。 ■所在地:佐賀県佐賀市城内2-1-35恩師が宮司を務めた郷里の神社 神亀元(724)年創建の神社。佐賀中学を中退した市村が通っていた塾の塾長・岡泰雄が晩年宮司を務めました。 1940年、市村の多額の匿名寄進や地元有志の寄進により社殿が改造され、佐賀県唯一の格式の高い神社(国幣小社)へ昇格しました。 毎年3月15日に「御粥祭」「祈念祭」、8月1日に「名越祭」、9月15日に秋の大祭「放生会」・「行列浮立」が行われます。 HPhttps://www.miyakikankou.jp/main/53.html ■所在地:佐賀県三養基郡みやき町白壁2403TEL0942-89-5566 郷土の老舗料亭 明治15(1882)年創業、創業から百有余年と伝統と格式高い老舗料亭。市村が最初に訪ねたのは保険の勧誘のためでしたが、そのときは十分に自分の気持ちが定まらず信念を持って対応できなかったことを悔やみました。その後、事業家として成功した市村は、佐賀へ帰郷した折には必ず立ち寄り、馴染みとなりました。調度品などからも歴史の趣が感じられます。 HPhttps://yoryutei.com/ ■所在地:佐賀県佐賀市松原3-2-37TEL0952-23-2138 冬季オリンピックに向けて建設された国際級ホテル 札幌冬季オリンピック開催が決まり、札幌にホテルを造ってほしいという要請を受けて、1964年に創設した国際級の豪華ホテル。リコーの不振などにより2年足らずで手放しましたが、三愛精神は創業の精神として、しっかりと受け継がれてきました。 現在は、アクセスの良さ、温かなサービス、自然豊かなロケーションが高い評価を受け、札幌有数のシティホテルとなっています。 HPhttps://park1964.com/ ■所在地:北海道札幌市中央区南10条西3丁目1-1 TEL011-511-3131 佐賀県の生家跡地を公園として寄贈 佐賀県の東端に位置する三養基郡みやき町(旧北茂安村)、ここが市村清の生誕地です。明治維新まで旧鍋島藩の領地で、市村の祖父は佐賀鍋島藩士、父も武士の末裔でした。市村自身、佐賀の士族の資質を受け継いでおり、それが人生の大きな力となったと感じていました。 2001年、市村清生誕100年を記念して、生家のあった場所を市村記念公園として町に寄贈。市村の胸像も建てられました。現在は地元の人たちが管理しています。 ■所在地:佐賀県三養基郡みやき町白壁(市故郷に恩返しをしたいと母校に寄贈 市村は故郷を愛していました。苦難の思い出に満ちた地でしたが、人生の出発点でもあったからです。この講堂は故郷への恩返しの気持ちから、1958年寄贈されました。それから30年余りが過ぎ、建物の老朽化が進んだため、91年に建て替え。新講堂には、市村清コーナーが設けられ、市村の業績を児童たちに伝えています。 現在、児童数は約600名、元気いっぱい学んでいます。 HPhttps://www.education.saga.jp/hp/kitashigeyasu-e/ ■所在地:佐賀県三養基郡みやき町大字東尾420TEL0942-89-2123原)市村が寄贈した講堂(1958年当時)市村の胸像市村記念体育館(旧佐賀県体育館)肥前一宮千栗八幡宮楊柳亭札幌パークホテル(旧ホテル三愛)市村記念公園(生家跡)佐賀県みやき町立北茂安小学校講堂
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